今回は、筆者が気をつけている、MySQLのクエリチューニングの基本的な考え方について、紹介しようと思います。  基本的な指針としては、下記を守ることが重要です。  MySQLがクエリの実行で使用する領域(≒メモリ使用量)を減らす。  クエリ対象の行を減らす (INDEX, サマリーテーブルを駆使)。     上記の基本的な指針に基づいて、クエリを組み立てる際は以下の点を考慮するとよいと思います。  SELECTで指定する行は少なくする。  JOINするテーブルの数は減らす。  TEXTや大きいサイズのVARACHARでのORDER BYは極力避ける。SUBSTRなどを使ってカラムの一部データのみを使うことも考慮。  EXPLAINを実行した際に Extra: Using where; Using temporary; Using filesort と表示される場合は要チェック。  確認部分: 巨大なTemporaryテーブルが作成されないように注意。  対策: 「ソート部分でINDEXを使えないか」「サマリーテーブルを使って余計なJOINを減らしソート対象の行数を減らせないか」を検討。     INDEXを効かせる。  テーブル設計段階でどのカラムにINDEXを張るかをしっかり検討 (当たり前ですが。)  特にソートの必要がある場合は、できるだけINDEXやPRIMARY KEYを利用できるようにクエリやテーブルを設計。  基本MySQLのクエリオプティマイザに従うべきですが、あえて特定のINDEXを効かせる/効かせない場合は  FORCE INDEX  STRAIGHT_JOIN   の利用も検討。ただし、クエリの実行プランはデータによっても変わるので、基本、FORCE INDEXやSTRAIGHT_JOINは使うべきではないと筆者は考えています。  想定される状況が限定的  解決しようとしているクエリの問題が明確  性能改善度合いが大きい   ときのみ、FORCE INDEXやSTRAIGHT_JOINは使用すべきかと思います。また強制したクエリの実行プランが最悪の実行プランになった場合も想定することをお勧めします。     複雑なネストクエリは避ける。  確認部分: Temporaryテーブル(INDEXが効かない!)が作成される可能性が高い上、メモリも大量に...
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