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MySQLのSQL_CALC_FOUND_ROWS使用上の注意

MySQLのSQL_CALC_FOUND_ROWSを使用する際の無駄なメモリ消費に注意 ページング機能の実装などのために、ヒットした全件数を取得する必要のある場合があるかと思います。 その場合、下記のようにSQL_CALC_FOUND_ROWSを使うと、検索結果に加えて、そのクエリの全ヒット件数が取得できます。 SELECT SQL_CALC_FOUND_ROWS table.column1, table.column2 ...(途中省略)... FROM table WHERE (条件) しかし、SQL_CALC_FOUND_ROWSを使うと、「絞り込んだ結果にヒットする全べての行の結果のセットを作成する」という大きな欠点があります。 これは、LIMIT, OFFSETを指定していても実行されてしまうので、 SELECTで指定するカラム数やデータ量が多い SELECTの結果返ってくる行数が多い 場合、無駄に領域(≒メモリ)を消費してしまうので注意が必要です。 例えば、100万行検索対象としてヒットするクエリの場合、仮にLIMIT 20と指定して最初の20行を取得するようにクエリを書いても、その100万行分の結果セットが作成されてしまうということになります。 対応策 根本的な対応策としては、SQL_CALC_FOUND_ROWSを使わない(結果行数の取得はCOUNTを用いた別クエリで取得する、結果行数をあらかじめサマリーテーブルに保持しておく)ことですが、 SQL_CALC_FOUND_ROWSをどうしても使う必要がある場合は、 SELECT SQL_CALC_FOUND_ROWS primary_id のように最低限のカラムを指定して結果行セットを取得 (LIMIT OFFSET指定前提) 取得したprimary_idを使って必要なデータを取得 して、SQL_CALC_FOUND_ROWSで使用する領域をできるだけ減らすことで、対応するしかないと思います。 世の中ではLIMIT, OFFSETは使わない方がよいとよく書かれていますが、 SQL_CALC_FOUND_ROWSは、書いてしまえばどんなときも検索にヒットする全結果行セットを作成するので、同じくらい使用する際には注意が必要です。

MySQL: SELECTの結果をUNIONして ORDER BYする際の最適化方法

SELECTの結果をUNIONして ORDER BY する際には下記の点に注意する必要があります。 無駄なメモリ消費 ソートにINDEXが利かない (≒CPU負荷増大) 対応策 可能であればPush-down Condition (各サブクエリ内でORDER BY, LIMIT, OFFSETを適用してからUNION, ORDER BYを実行する)を利用することで、 パフォーマンスを改善できる場合があります。 下記に例を示します。 もともとのクエリ SELECT tmp.* FROM ( SELECT tableA.column1, tableA.column2 FROM tableA WHERE (条件) UNION ALL SELECT tableB.column1, tableB.column2 FROM tableB WHERE (条件) ) AS tmp ORDER BY tmp.column1, tmp.column2 LIMIT 100, 20 Push-down Conditionを用いて書き直したクエリ SELECT tmp.* FROM ( SELECT tableA.column1, tableA.column2 FROM tableA WHERE (条件) ORDER BY tableA.column1, tableA.column2 LIMIT 30 # <- 10 (offset) + 20 (limit) UNION ALL SELECT tableB.column1, tableB.column2 FROM tableB WHERE (条件) ORDER BY tableB.column1, tableB.column2 LIMIT 30 # <- 10 (offset) + 20 (limit) ) AS tmp ORDER BY tmp.column1, tmp.column2 LIMIT 10, 20 ただしこのPush-down Conditionの手法も下記の場合は、効果が半減しますので注意が必要です。 OFFSETの値が大きい場合は、結局全結果セットUNIONと変わらない サブクエリ内のソートで、INDEXが効かない場合